女医のニーズが高いもののいつも人手不足な産婦人科検診が首尾範囲に入ると、年間を通して安定した収入を得ることが可能です。ここでは、産婦人科検診のメリットについてお伝えします。
産婦人科検診業務のメリットは、高単価であることと、精神的にも体力的にも負担が少ないことがあげられます。ここでは、まず収入面についてみてみましょう。
クリニックでは年間通して産婦人科検診が行われていますし、市や企業が行う検診は健診会社の都合もあり一般健診の閑散期に行われることが多いため、バイトが主な収入という方は比較的高額バイトである産婦人科健診ができるようになると収入が潤います。最近は女医を希望される企業も多いため、医師が常に不足しており、需要と供給バランスにより高単価になりやすいのです。
具体的には、時給8千~1万円が多い一般健診業務に対して、産婦人科バイトは時給1~2万が一般的です。勤務日が近づいているにもかかわらず医師が見つからないとさらに時給を上げて応募がかかるので、割がいいバイトの一つと言えます。勤務2日前の緊急応募では、9-15時勤務を15万、9-12時の半日勤務を10万でお願いされたこともあります。婦人科検診は入れる医師が少ないため、緊急時や大企業からのまとまった案件は担当者から直接電話やメール依頼があるのも特徴です。
さらなるメリットとしては、市の検診は土日に行われることが多い点です。筆者は、バイト募集件数が少ない日曜日に半日バイト(5~6万/半日)としてよく入っています。
産婦人科検診は、一般健診よりも診察人数が少ないため、体力的な負担が少ないことが特徴です。一般健診では、多い時には1人の医師が半日で70~100名診察しなければならず、腹部触診も入るとさらに時間に追われます。一方で、産婦人科検診は、多くても半日40名前後で、筆者が勤務したクリニックでは平均半日20名前後、企業の巡回検診では平均で半日25〜30名前後でした。
子宮頚ガン検診では、カーテン越しに患者と接するため直接患者と対面することはありません。普段の外来のような接客疲れがなく(筆者のように、医業をサービス業と考えている人はですが...)、人的ストレスといった精神的な負担から解放されるのも大きなメリットだと感じています。
ニコニコ笑わなければならない接客業ほどうつ患者が多いという研究報告があるように、海外に比べて過剰なくらい「患者によりそう態度(共感)」が求められる日本では、外来疲れを感じる医師は少なくありません。産婦人科検診業務は一般健診よりもさらに単調作業ですので、診察・検査技術さえ身につけばバイトとして大変魅力的だと思います。
ここでは、金銭的・体力および精神的な面でのメリットをとりあげましたが、「デメリットは?」と思われるかもしれません。しかし、一人で検診業務を行える技術さえ身につければ、婦人科検診業務のデメリットは「ない」といっていいでしょう。もっとも大変なのは「技術を身につける方法」。これにについて次回はお伝えしますね!
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めぐみ マイナー外科7年目。5年目の海外留学時に妊娠・出産。産後6週目より仕事に復帰し、育児と仕事の両立の難しさに直面しつつ奮闘中。経験を生かし、内科・救急・健診業務なども行なっています。 |