職場の中の中堅看護師は先輩や上司から、後輩からの板挟み状態になり、さまざまな悩みを抱えることでしょう。ただでさえ看護師はストレスを抱え込みやすい職業です。それでも、負担を抱え込みすぎず、バーンアウトしないための方法をまとめました。
中堅看護師と言われて何年目から何年目まで!という明確なものはありません。その職場などによっての違いが大きいと思います。大まかに看護師5年目以上(新人教育を経験した看護師)というイメージが強いようですが、ベテラン勢ばかりの職場では10年目くらいから中堅というところもあります。
特徴としては、職場の中でもリーダー的な役割や責任のある仕事の機会も増えてくるといった場面があるようです。実際にそれがプレッシャーや苦になって辞めてしまう人も多いのも現実です。
中堅看護師でよく聞く悩みは以下のようなものがあります。 - 自分のスキルが足りないと感じる - 指導に関しても業務に関しても責任が重い - サポートしてもらえない - 後輩指導や業務など仕事が多い
一通り仕事はできるようになり、やりがいも出てきたけれど、一人前でなんでも自由にできるわけではないのが中堅看護師。人手不足などの要因から新人や若手指導のフォローにまわってばかりで自分の勉強やスキルアップができず、フォローもしてもらえないで責任の重い仕事ばかり任されるというのも現状です。
看護研究や委員会仕事などももちろん、職場でのリーダー的な役割も増えてくるので、メンバーのときのような目の前の仕事だけではなく、スタッフや職場全体がスムーズにいくように調整しなければいけないような場面で、振り回されてしまうことが多いようです。
中堅看護師がさまざまな悩みからバーンアウトに陥らないために必要なことは、自分ができることできないことを明確にし、業務上の役割をはっきりわけることが大事です。バーンアウトの要因としては、「~であるべき」という理想と現実のギャップによるものだとされています。
そのため、現実にぶつかりながらも、自分の能力にみあった理想と現実の妥協する部分を作っていくことが必要です。これには本人だけの力ではなく、上司や組織としての取り組みも必要になってきます。 また、忙しいなかでも心と体を休める時間をしっかり確保することも、バーンアウトを加速させないための方法でもあります。
同じ看護師のなかでも、中堅看護師特有の悩みというのもは、新人や若手のころとはまた違ったものです。新人や若手にどうしても目が向きがちですが、中堅看護師にもしっかりフォローしていくことやストレス対策をしていくことが必要だと考えます。そうでなくては、業務が負担となりバーンアウトになってしまう中堅看護師は減らないことでしょう。
![]() |
ゆみかおる 看護師10年目。小児科、整形外科病棟での経験あり。現在はフリーランスとして、クリニック、健診、ツアーナース、医療系ライターとして活動中。 |