おそらく全ての医師が経験する転職ですが、少しでも希望どおりの医療機関に就職するにはどのような点に気をつければよいでしょうか?ここでは、学生時代に始まり、医師として勤務してから転職する際に抑えたいポイント3つについてお伝えします。
医療の世界は思った以上に狭いため、転科や転職の際には人脈に助けられることもたびたびあります。例えば、医学生や医師のネットワークを駆使すれば、学生時代には国家試験対策の貴重な情報が得られますし、転職時にも他科および他病院の情報収集が可能です。
人脈作りは学生時代から始めておくと、長い付き合いの中でより信頼関係が深まります。困った時に支え合える仲間がいることは非常に心強いものです。
人脈作りの方法としては、全国的な活動がある国際交流部といった部活や、都内で頻繁に行われている救急医療や感染症などの勉強会に参加するといった方法があります。また、近年では転職サイトの情報網も活用できますので、ネット情報も有効に利用しましょう。
将来の就活に有利に働くように初期研修制度を上手に活用することも大切です。例えば、出身大学以外の地域で将来働きたい場合は、その地域に根付いている大学病院や大手の病院で初期研修をするといった方法があります。
他にも興味がある科に力を入れている病院で研修する、所属したい医局の関連病院で研修するなど、工夫一つで将来のキャリア形成が有利になります。
また、初期研修医の段階から実践的な手技を身につけられる民間病院での研修も人気で、転科・転職した時もすぐに実践力として働ける可能性が高くなります。
転職には資格が重視されます。医局に属する医師が大学病院に在留したい場合は専門医取得が必須ですし、大学病院の講師や民間病院の部長といった地位では博士号取得の有無も重視されます。
医局に属さずにフリーの医師として民間病院で働きたい場合でも、転職の際には専門医を持っているか否かで給料が変わります。また、初期および後期研修医以外の採用は専門医が必須としているところも少なくありません。フリーの医師だからこそ、自分を売り込む資格をしっかり取っておきましょう。
ここでは医師の転職で押さえておきたい3つのポイントについてお伝えしましたがいかがでしたか?どの場面でも情報は大きな力となるので、学生の時から人脈作りを意識しましょう。また、初期・後期研修病院の選定および専門医・博士号取得の有無は将来の転職活動に大きな影響を及ぼすことも心に留めておいてください。
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めぐみ マイナー外科7年目。5年目の海外留学時に妊娠・出産。産後6週目より仕事に復帰し、育児と仕事の両立の難しさに直面しつつ奮闘中。経験を生かし、内科・救急・健診業務なども行なっています。 |