女医の数が増加しているとはいえまだまだ男性社会の医療現場で、どうやったら上手に子育てと仕事を両立できるのか悩んでいる女医は少なくないと思います。
ここでは、そんな皆さんが将来の子育てを見据えて早めに対策できる3つのポイントについてお伝えします。
子育ての前に、通常は結婚・妊娠・出産の過程があり、これらのタイミングが将来の子育てにも大きく影響します。まず、結婚ですが、忙しい合間を縫って結婚式の準備をする必要がありタイミングが重要です。
特に、医師同士だとお互いの教授の兼ね合いなども大変気を使いますので、すでにパートナーがいる方は、大学卒業後すぐや、医局に入局する前の初期研修終了時がオススメです。
次に、出産・妊娠ですが、これに関してはなかなか計画どおりにいかないものです。一般的には、年齢的な問題から、専門医取得前後での出産が多いです。
キャリアを優先すると高齢出産になるため、将来子供が欲しい方で生理不順など問題がある場合は放っておかずに早めに産婦人科を受診しておきましょう。また、高齢出産では早期に高度不妊治療に踏み切る勇気も必要です。
その場合、治療のために不定期に休む必要があり職場に迷惑をかけるので、早めに職場に伝える配慮が必要ですし、転職をしなければならないケースも少なくありません。
各勤務病院において、子育てのサポートは異なります。研修中や学会など、さまざまな勤務先の女医と話す機会はたくさんあるので、各勤務先において仕事と子育ての両立はどうかなど、積極的に聞いてみましょう。
また、あらかじめ子育て中の女医が多く、託児所がある医療機関を選ぶ、大学病院や関連施設にスムーズに復帰できる医局に所属するといった方法もあります。
子供ができてから転職しようとしても、保育所への送り迎えで定時に帰宅しなければならない、子供の急病時に休む必要がある、当直・オンコールには対応できないといった点から採用を渋られることが多いため、早めに勤務したい病院の子育て状況についてリサーチするとよいでしょう。
初期研修医制度が開始されてから、ローテーション時に実際の現場の大変さを知り、研修後に緊急手術が多い産婦人科や手術時間が長い心臓外科など、ハードな科の選択者が少なくなっています。
特に、医師同士の結婚が多い女医は、夫も忙しいため女医の「ワンオペ育児」になりがちです。女医が子育てをしながらもなるべく第一線で活躍したいのであれば、内科やマイナー科など選択する科はある程度絞られてしまいます。
専門の科が決まっていない医学生・研修医は、ローテーションをした科で子育てしている女医が無理なく勤務できているかに着目しながら各科を回るとよいでしょう。
仕事も第一線で活躍しながら、子育ても両立することは大変な努力が必要です。すでにパートナーがいて、将来子育てをしながら働きたい方は、結婚・出産のタイミングは十分にパートナーと話しあってください。
また、現場で働いている人の意見を積極的に聞き、なるべく子育てしやすい職場や科を選択するとよいでしょう。
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めぐみ マイナー外科7年目。5年目の海外留学時に妊娠・出産。産後6週目より仕事に復帰し、育児と仕事の両立の難しさに直面しつつ奮闘中。経験を生かし、内科・救急・健診業務なども行なっています。 |