女医は結婚・出産・子育てや介護などで転職するするタイミングが多々あります。ここでは、転職を、職場を変更する「転職」、科を変更する「転職」、勤務形態を変更する「転職」の3つに分けて、それぞれの実態や成功させるコツについてお伝えします。
子育てのために職場を変える場合、医局に属しているか否かで大きく転職過程が異なります。
医局に属している場合、関連病院で勤務している人は人員の多い大学病院または他の関連病院へ人事異動となり、通常就職活動は必要ありません。
医局に属していない場合、前の勤務先で育休がとれても、保育所の関係や復帰後もハードワークが予想されることから、子育てとの両立が困難なために転職を余儀なくされる女医は少なくありません。
就活は転職エージェントを活用するのが一般的であり、全国の医療施設をネット上で検索できることや、専属エージェントが条件にあった勤務先探しをサポートしてくれるといったメリットがあります。
外科系では自分が担当した手術患者が急変した場合は夜間でも必ず対応する必要があり、妊娠・出産を機に子育てしやすい内科系に転科することも少なくありません。
例えば、心臓外科、呼吸器外科や泌尿器科から感染症科、総合診療科やリハビリテーション科に転科するといった流れです。当直やオンコールが少ない内科系はフルタイムでも復帰しやすく女医には人気です。
また、産業医や公務員は定時で帰宅できるためさまざまな専門分野の女医が子育てのために病院勤務から転職し活躍しています。
こういった就職先は一般応募されていないことも多いため、産業医大以外の人は転職エージェントを活用して職場にアプローチしている人がほとんどです。
一番多いのが、勤務形態を変える転職です。特に、手術が日をまたぐこともある脳神経外科、心臓外科、消化器外科といった外科系ではフルタイム勤務と子育てを両立することはほぼ不可能です。
勤務形態の変更では、子供の帰宅時間には家にいられる外来半日勤務が人気です。基本的にはどの職場でも急な休みを取ると周囲の迷惑になるため、子供が病気になった時は両親にお願いしたりや病児シッターを手配することが多いのですが、外来が2診体制だと万が一の遅刻や早退にも対応しやすく安心です。
また、予定に合わせて自由に仕事を入れられるアルバイトも人気です。注意したいのは、都心部はアルバイト案件が豊富である一方で、地方は圧倒的に案件数が少なく、拠点とする地域によって大きな差があることです。
アルバイト情報を提供している転職サイトは複数ありますので、アルバイト勤務を主として働いている女医は複数の転職エージェントに登録している人がほとんどです。
医師の場合、「転職」という言葉には「職場を変える」、「科を変える」、「勤務形態を変える」といった複数の意味が該当します。
多くの女医が子育てと仕事との両立を考えると、いずれかの転職を余儀なくされますが、転職エージェントなどを上手に活用して、条件にあった転職をぜひ成功させてください。