出産前に前職場を退職したあと、数年間臨床医としてブランク期間ができてしまった女医は少なくありません。ここでは、ブランク期間中でも次の転職に向けてできることについてお伝えします。
子育てでブランクがあり、しかも子育てのために当直やオンコールには入れないといった状況は就活に不利となります。
その状況を少しでもプラスにするべく、学会誌や勉強会などで離職中もコツコツ勉強し、取れる資格は取っていきましょう。
専門科に直接関係がなくても、産業医資格、心電図やマンモグラフィー画像読影認定、救急医療資格といったタイトルは取得可能です。
医学専門のe-learningを扱う会社が複数あり、一部の資格勉強は自宅にいながら勉強できるようになりましたのでぜひ活用をお勧めします。
所属医局があれば、就任式や忘年会といった大きなイベントがあるので離職している間もなるべく顔を出しましょう。
上司に継続的に連絡を取っておくと、復職時にもサポートが得られ、大学病院や大手関連病院に復職しやすくなります。
医局に所属していなくても、出身大学の医局はもちろん、最近は医局の垣根が低くなっているため他大学でも入局しやすくなっています。希望病院が決まっていて医局の力がつよい病院であれば入局するのも一つです。
また、復帰時期がだいたい決まっているなら転職エージェントに希望を伝えておくのもよいでしょう。
外来バイトは転職サイトで案件が多く、特に都心部では比較的簡単に仕事が見つかります。離職中も出来るだけ臨床医として働く機会を持っておくと常勤に移りたい場合も臆することなく戻れます。
例えば、母乳育児中でも夫が休みの週末1日だけ外来を続けている女医や、小学生の子供が帰宅するまでの午前のみ週3回働いている女医などに出会いました。クリニック外来は診療の基本です。
大学病院で診るべき重症疾患患者がはじめに受診する場所であり、学会誌を読むよりも実際の患者から学べることの方がはるかに多いものです。臨床医として今後も働きたい場合は、ぜひ外来継続を勧めます。
臨床医としてブランクがあると、次の復帰に向けて不安になるものです。
しかし、新たな資格に向けて少しずつ勉強したり、週1回でも外来を続けたりすることで日々に張り合いが生まれ、医学的知識も増えてゆき自信を持つことができます。
転職に向けて、医局や転職エージェントに声をかけることも大切です。
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めぐみ マイナー外科7年目。5年目の海外留学時に妊娠・出産。産後6週目より仕事に復帰し、育児と仕事の両立の難しさに直面しつつ奮闘中。経験を生かし、内科・救急・健診業務なども行なっています。 |