転職先の情報収集には、知人からの紹介、転職支援サイトを利用する、自分で調べるといった方法が挙げられます。ここでは、それぞれのメリット・デメリットを比較し、上手にメリットを生かして転職を成功させるノウハウをお伝えします。
まず、知人の紹介のメリットは、職場の内部情報をつかめることや子育てによるブランク期間があるなど多少のマイナス要素があっても比較的採用されやすい点です。
同じ科であっても上級医の専門性によって方針は大きく異なりますし、医員の性格によって科の雰囲気も左右されます。このような内情を深く探れるのは、やはり内部で働く人のみです。
デメリットは、知人個人の感覚や感情に左右されるためバイアスが入ることや、紹介してもらったものの合わなかった時に友人の手前断り辛いあるいは辞め辛いことです。
可能であれば、知人からは情報を得るのみで、職場への表立ったアプローチは第三者である転職エージェントに仲介してもらうとよいでしょう。
今は、転職支援サイトを利用した転職が主流です。転職を具体的に考えていない段階でも、転職サイトに登録しておくと自動的に求職情報がメールで流れてくるので他の病院がどのような条件・給与で応募をかけているのか勉強になります。
また、全国に支店がある大手転職サイトのメリットは、自分では情報収集が難しい遠方の情報も手軽に手に入ることです。さらに、現職場に知られずに転職準備をすすめられる点なども評価できます。
逆に、デメリットを挙げると、ほとんどの転職サイトの拠点が大都市にあるため大都市の情報は豊富である一方、地方の就職先情報が少ない点です。また、待っているだけでは転職サイトの提携先しか紹介してもらえないので注意が必要です。
本格的に転職を考えるなら、転職エージェントに投げっぱなしにせず、自分で調べたり、人脈を頼りに情報収集したりする努力も大切です。
最近は、医療施設のホームページも充実しており、全国の就職したい地域や専門の病院の最低限の情報(医員構成、得意とする分野)はネットで簡単に調べられます。
様々な出身大学の医員がいるところでは比較的出身大学の垣根が低く働きやすいと言えます。先ほど述べた知人からの紹介と重複しますが、学生時代や医師時代に築いた人脈ネットワークを使い情報を収集するのも医療施設内部の深い内情が探れて有用です。
逆に、デメリットですが、ネット情報は正確性にかけていたり、表面上の情報しか得られなかったりする点です。
給料や休暇、当直体制、同じ子育て中の女医がいるかといった情報は重要であり、自分で希望の病院を見つけたら、知人や、転職エージェントの助けを借りて希望の勤務条件が叶えられるかしっかり確認した方がよいでしょう。
ここで述べたように、どの方法においてもデメリットがあるため、複数の方法を組み合わせてデメリットをカバーするのが転職を成功させるコツです。また、転職を具体的に考えていない段階でもいずれほとんどの医師が転職を経験することとなるので、早めに転職サイトに登録しておくのがオススメです。
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めぐみ マイナー外科7年目。5年目の海外留学時に妊娠・出産。産後6週目より仕事に復帰し、育児と仕事の両立の難しさに直面しつつ奮闘中。経験を生かし、内科・救急・健診業務なども行なっています。 |