病棟でも外来でも、患者診療にはコメディカルとの連携が不可欠です。しかし、コメディカルとの連携がうまくいかないと悩み、仕事に支障をきたしている女性医師も少なくないと思います。
ここでは、コメディカルを含めたチーム医療の中で働く女性医師が気をつけたいポイントについてお伝えします。
あなたの周りにも、立場が上になるにつれてコメディカルを含む医療スタッフや下級医といった弱い立場の人に対して横柄になる反面教師のような医師が、一人二人はいませんか。上級医になり権力を持つ者ほど、周りを思いやる気持ちを忘れてはいけません。
また、時間に遅れがちになりコメディカルにお願いされた約束を破る医師もよくみかけます。これは、自分中心に医療が動いていると思う慢心から、周りの迷惑を考えない行為といえます。医療は決して一人では成り立ちません。
患者も含め、周囲のスタッフを大切にする思いやりや謙虚さは大事です。
家庭と仕事の両立により忙しさが増して常に時間に追われるようになると、ついイライラして周囲にあたってしまうことがあります。
年配のベテラン看護師の中には気難しい医師を上手に扱ってくれるかたが多いように思いますが、大抵の看護師は医師よりも若いため、医師に理不尽に怒られても反論ができず萎縮してしまうことがあります。
ナースステーションや外来は、医師とコメディカルが密に関わる場所ですので、良好な関係を保つために一時的なネガティブな感情を周囲にぶつけないように感情をコントロールすることが大事です。
育児も仕事も忍耐力が試される場所といえます。
良質な医療を提供することは、患者のためになるのはもちろんのこと、コメディカルを含む医療スタッフから信頼されることに繋がります。仕事がマンネリ化すると、学ぶことをやめて医師としての成長が止まってしまいます。
忙しくてなかなか勉強する時間がとれなくても目の前にいる患者から学び続ける姿勢は大切です。また、患者を診た数だけ診断能力が上がり、素早く正確に外来を回せるようになります。
時間通りに終えることは、家庭と仕事を両立しているコメディカルにとっても重要なのです。
誰もが余裕がなくなると、傲慢になって周囲にあたってしまったり、仕事が雑になってしまう可能性があります。しかし、一旦周囲の信頼を失うと、再度取り戻すのには時間がかかります。忙しい時ほど時々自分の態度を振り返ってみましょう。
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めぐみ マイナー外科7年目。5年目の海外留学時に妊娠・出産。産後6週目より仕事に復帰し、育児と仕事の両立の難しさに直面しつつ奮闘中。経験を生かし、内科・救急・健診業務なども行なっています。 |