子供は二人以上欲しいと考える夫婦は多いですが、現実的に女医としてのキャリアを考えると第一子と第二子はどのようなタイミングで産むとよいでしょうか?ここでは、年齢表をみながら出産タイミングとキャリアについてお話しします。
では、下の年齢表(専門医取得後に大学院入学するものとして作成)を見ながら第一子および第二子のタイミングについて考えていきましょう。
現役もしくは一浪の方で、ストレートに後期研修を終えられそうであれば、キャリア的にも時間的にも専門医取得後に出産がおすすめです。
専門医取得後であれば、例えば、第一子妊娠中に大学院に入学し、大学院3〜4年目を第二子妊娠の時期を研究期間(半年〜1年)に当てて論文作成に費やす、といった効率的なキャリア形成が可能です。
二浪以上で第二子以上の子供を希望する場合、年齢的に専門医取得前に第一子、その後第二子以降で予定を組むのがおすすめです。妊活を初めてもすぐに子供ができるとは限らないため、すぐに妊娠できないものとして第一子は早めに考えた方がよいでしょう。
というのも、妊活前に産婦人科検診を受ける人は少ないため、妊活して初めて夫婦に思わぬ不妊症問題が明らかになることも多々あるからです。不妊治療は早めに始める方が、肉亭的にも心理的負担が少ないものです。
いずれの場合にしても、絶対に専門医を取得したい場合、第二子以降は後期研修後がおすすめです。第二子が2歳くらいになるまでは(2歳以降になると兄弟姉妹で遊んでくれる)手がかかります。
後期研修前に第二子を産んだ場合、子供二人の面倒を見ながら後期研修をこなすこととなり、30歳代半ばの体にかなりの負担になります。パートナーが医師でワンオペ育児ならなおさらですし、若い時と違って産後も体調が戻るまで時間がかかります。
さらに、産休と育休を含めて約一年間、臨床現場を離れる人が多いのですが、後期研修前に第二子を産むと二年ほど実臨床を離れることとなり、第一線の忙しい臨床現場に戻ることが年齢的にも難しくなります。
後期研修前に出産した場合、子供の面倒を見てくれる人の手は多いほど子供にとっても自分にとってもメリットあるため、忙しい後期研修を無事に終えるまではたとえ夫が単身赴任になっても両親のサポートをフル活用した方がよいでしょう。
今回は、年齢表を照らし合わせながら第一子と第二子以降の出産タイミングについてお伝えしました。年齢的に第二子以降を諦めた女医や子供のために専門医取得を諦めた女医を見てきたため、ここでお話したことが専門医取得を希望されるみなさんのキャリアと出産・育児両立の道を探る参考になればと思います。
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めぐみ マイナー外科7年目。5年目の海外留学時に妊娠・出産。産後6週目より仕事に復帰し、育児と仕事の両立の難しさに直面しつつ奮闘中。経験を生かし、内科・救急・健診業務なども行なっています。 |