女医の結婚は一般的にハードルが高いとされています。「3割未婚の法則」があるとも言われる女医の結婚ですが、ここでは、女医の結婚の形態として最もメジャーとされる医師同士の結婚のメリット・デメリットについて掘り下げて考えてみましょう。
まず、メリットから考えてみると、以下の3つが上位にあげられると思います。短所と長所は表裏一体と言われるように、上に挙げたメリットもデメリットとなりうるのですが、ここではメリットをお話します。
まず、仕事が同じという点に関してですが、仕事への理解はもちろん、お互い異なる専門科であっても、人間の身体は繋がっているので専門以外の知識も思わぬところで役立つことが多々あります。
何気無い会話から学ぶことができるチャンスが日常にあるのは良い点です。医師同士の結婚では、男女として良きパートナーというだけでなく、お互いが本音で話せる良き仕事の相談相手となれる可能性があるのです。
次に金銭面です。夫の資金を当てにしなくても十分に生活できる資格職ではあり、二人で働けば鬼に金棒、たとえ専業主婦になっても夫の給料だけで生活できる点も安心です。
医師同士であれば社会的信用度も高いため、開業時や家購入時もローンを組みやすくなります。
最後に、一般的に男性女性に関わらず、医師はプライドが高くステイタスを気にする人が少なくありません。
(とくに男性医師の)ご両親が、苦労して医師に育てた子供が医師以外の人と結婚することに難色を示すことも決して珍しくありません(身近に看護師との授かり婚で勘当になった男性医師の同僚がいます)。
その点において、医師同士の結婚は本人同士だけでなく親の自尊心やステイタス欲求を満たしてくれる最たるものと言えます。
では、医師同士の結婚におけるデメリットについて考えてみましょう。ここでも、3つの問題点について取り上げてみます。
まずは、多忙な医師同士の結婚ですので結婚生活や妊活もままならず、たとえ結婚しても医局の派遣で数年ごとにお互い職場が替わるため単身赴任になってしまうことも珍しくありません。
そこで問題になるのがキャリア問題です。夫のキャリアに合わせて職場を変更し、転職を繰り返すと自分のキャリアが築けなくなります。また、夫は多忙であり平日はほぼ育児不参加になるため、子供ができると両親の支えがなければワンオペ育児になるのは目に見えています。
そこで子供中心の生活が幸せだと切り替えられる女医とそうでない女医に分かれるのですが、後者の場合は夫に不満を持ち続けることになります。長年の不満は積み重なり「離婚」という最終、最悪の形になるのです。
最後に、メリットでも挙げた医師の自尊心についてです。人を動かす立場であるがゆえにプライドが高く、頑固な面はどんな医師でも大なり小なり持ち合わせていると思います。
結婚はお互いが尊重しあい、お互いに合わない部分をすり合わせてこそうまく成り立つものですが、その点で妥協しあえずプライドを優先してしまう医師同士であれば結婚を継続することは難しいでしょう。
ここでは、医師同士の結婚におけるメリット・デメリットについてお伝えしました。これから医師同士で結婚したい・する、もしくはすでに結婚している人は、特にデメリットの点を心に止めて(注意して)パートナーとの関係性を上手に築いてもらえればと思います。
お互い尊重しあい、助け合えれば公私ともに最強のパートナーになることは間違いありません。
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めぐみ マイナー外科7年目。5年目の海外留学時に妊娠・出産。産後6週目より仕事に復帰し、育児と仕事の両立の難しさに直面しつつ奮闘中。経験を生かし、内科・救急・健診業務なども行なっています。 |