人間関係の悩みから転職するという看護師は珍しくありません。では、そこまで人間関係の悩みが大きくなってしまうと、実際の仕事にはどのような影響が出てくるのでしょうか。
人間関係がうまくいかないとき、仕事に与えるデメリットについて考えてみました。
看護師はチームで業務を行っていることが多く、ひとりの患者さんに対し複数の看護師が関わります。また、看護師が活躍する場では看護師だけでなく医師、そして薬剤師や理学療法士、ソーシャルワーカーなどさまざまなコメディカルとの連携が欠かせません。
そのような中で、人間関係の悩みが生じたり、実際に人間関係のトラブルに発展してしまったりすると、チームワークがうまく取れなくなってしまうことも。気持ちを切り替えて仕事に集中しようとしても、人間関係におけるマイナスの感情はなかなか追い払えないものです。
周りのスタッフが気を使って仕事するほど人間関係が悪化すればチームとしての力を存分に発揮できません。
人間関係の悪化からチームワークに支障が出るというその過程の中に、「ミスコミュニケーション」というものがあります。人は、苦手と思う人に対してコミュニケーションを取ることが消極的になりがちです。
できるだけ話さなくて済むように、相手の様子をうかがいながら業務を行う人もいるでしょう。
しかし、人間関係の問題を理由にコミュニケーションを避けてしまうのはよくありません。コミュニケーションが減ってしまうと正しい情報の伝達や共有ができなくなりますし、相手に対する勘違いや勝手な思い込みがはたらいてしまいます。
これをミスコミュニケーションといい、ミスコミュニケーションが起こると人間関係はさらに悪化してしまいます。
ミスコミュニケーションはさらなる人間関係の悪化だけでなく、看護の質にも影響を与えてしまいます。
コミュニケーションがスムーズに進まないと、チームとして連携がうまくいかなくなります。連携がうまく取れないと仕事が効率的に進みませんし、余計な仕事が増えて仕事に追われてしまうことも。
人間関係は精神的なストレスも大きいですし、それに加えて仕事に追われてしまうと余裕を持った看護ができません。
医療の現場では、仕事のミスが患者さんの命に関わることもあります。心も体も精一杯の状態では判断力が落ち、ミスにつながります。
そうなる前に、人間関係の悩みやトラブルは早く解決しておくことが大切です。
人間関係がうまくいかないとチームワークも悪くなり、仕事がうまく進みません。そこからミスが生じ、医療事故につながることもあります。
質の高いケアをするためにも、人間関係の問題はそのままにせず解決しておきましょう。
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misato 消化器・乳腺・甲状腺の病棟勤務を経たのち、育児のため一旦退職。現在は今までの経験を生かして医療系ライターとして活動しています。 |