若手看護師で夜勤は苦手という人もいるのではないでしょうか。人数が少ない中で業務を行うことや、急変対応などに対する不安などさまざまだと思います。そのなかでも夜勤に備えて、どのようなことに注意すればいいのか、先輩看護師からアドバイスを紹介していきます。
手術や検査、大がかりな処置などは基本夜勤ではありません。(手術迎えや緊急検査以外)また、術後対応や就寝前の処置、夜間の巡視、朝方の採血などの業務、当日手術患者の準備などの違いがあります。
夜勤は2~4名体制で行っていることが多いです。なかには看護師一人夜勤というところも。すると、日勤でみていた患者の倍以上の患者数をみることになります。
患者さんの就寝時間が半分ほど占めまるなかで、異変がないかどうか観察しなくてはなりません。日勤以上にフィジカルアセスメントや観察力が必要になってきます。
これらのことから日勤業務が一通りできたとしても、夜勤はまた別物と考えた方がいいことがわかります。
新人の頃、急遽処置が必要になった患者さんがいたのですが、周りのスタッフが忙しいこともあり、自分一人で医師の介助につきました。しかし、慣れない処置に慌ててしまい、「先輩呼んで来い」と医師に怒られてしまいました。
先輩からは新人なんだから動けなくて当たり前と言われましたが、悔しさがいっぱいでかなり自信をなくしてしまったのです。
夜勤で持病やアレルギーのチェックまでできていなかったことがあり、アルコール綿のアレルギーがある患者さんに対して、朝の採血時にアルコール綿を使用してしまいました。
アレルギーに関してはベッドサイドに記載されていたにも関わらず、朝方の忙しい業務に追われ、確認するのを忘れてしまったのです。
一番大事だと思うのは、きちんと「報連相」をとることです。一人でできると過信せず、何事も声掛けや確認をとって、自分が行っていることや自分ができることとできないことを周知させることで、ミスなども事前に発見しやすくなります。
また、患者さんの状態を把握したり、ワークシートなどを自分がわかりやすいようにカスタマイズしたり、情報の漏れがないように先輩と確認しながら行うことも必要です。
さらに、夜勤は勤務時間が長い割に、患者さんの就寝時間の関係で対応できる時間が決まっているため、スケジュールの優先順位をつけられるようにしておくことも大切です。
この時間で絶対やらなければいけないことと、多少時間がずれてもいいものなど確認し、うまくワークシートととも併用できるようにしましょう。
若手看護師にとって夜勤は誰でも不安がいっぱいで緊張するものですが、事前準備を丁寧にすることである程度不安を軽減することができます。また、一人で抱え込まず、先輩や周りのスタッフに自分のスキルや不安なこと伝えながら連携していくことが大事です。
![]() |
ゆみかおる 看護師10年目。小児科、整形外科病棟での経験あり。現在はフリーランスとして、クリニック、健診、ツアーナース、医療系ライターとして活動中。 |