看護師が活躍する場所は多岐にわたります。職場によって業務内容も様々ですから、なかには今の職場が本当に自分に合っているのかわからず悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
自分に合う職場探しに役立つ情報として病院の規模に注目し、クリニック、中規模病院、大病院に分けてそれぞれの仕事についてご紹介します。
まずは医療機関の規模による区分についてみていきましょう。クリニックは入院機能がなく、診療に使うベッドが20床未満の医療機関です。中規模病院は一般的に100床以上の病院を指します。300床以上になると地域の市立病院クラスになります。
そして、600床を超えると大病院とされ、大学病院や民間の大きな医療法人が経営する病院などが当てはまります。人口の多い都道府県では、1000床を超える大病院も珍しくありません。
規模による役割の違いとしては、クリニックは地域に密着し軽症の患者さんの健康をサポートします。患者さんの中でさらに専門的な治療が必要な人や重症の人は、中規模病院・大病院で診療を担います。
特に大病院では、先進医療や難しい症例の治療が行われます。このような違いがあるため、職場の規模によって看護師が行う業務にも大きな違いがあるのです。
クリニックは1つまたは2つの診療科に限って診療を行っていて、看護師は外来勤務となります。中規模病院は入院施設があるので、外来のほかに病棟や手術室での勤務になることも。異動があるので配属先によっていろいろな業務につくことになります。
学べることは多いですが、そのぶん知識と技術も要求されるでしょう。看護師の生涯学習については病院によって取り組みに差があります。業務は増えますが、看護師不足でなければ患者さんとじっくり関われるところもあります。
大病院は外来、病棟のほか、手術室や透析室など配属先は多岐にわたります。配属先ごとに学べることが大きく異なることもあるでしょう。部署によっては緊急対応なども増え、残業が当たり前のようなところも。
軽症例はあまりないですが難しい症例の経験が増えますし、資格取得へのサポートや研究、学習会などに積極的な傾向があります。
今自分がいる職場が合わないと思ったら、その原因をまず探ってみましょう。業務や労働条件であれば職場と交渉することもできます。
看護観が合わない、自分のやりたいことや目標が達成できないときは、思い切って環境を変えてみることです。クリニックは診療科や対象とする患者さんが決まっているので、合わない場合には転職になることが多いでしょう。
一方、中規模や大病院であれば部署の異動や働き方を変えることで環境が変わり、転職せずとも自分に合った環境が見つけられることも。合わないと思った理由に合わせて異動や転職で解決できるといいですね。
ただし、長く働いていくためには給料や労働条件なども含めて総合的に判断することが大切です。
医療機関は規模によって地域における役割が違い、それにともなって看護師の業務も異なります。環境が合わない場合、小規模のところでは転職、大規模のところでは部署の異動で解消することもあるでしょう。
自分がやりたいこと、仕事に求めることで考えていくと良いですが、長く働ける環境は総合的な判断が大切です。
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misato 消化器・乳腺・甲状腺の病棟勤務を経たのち、育児のため一旦退職。現在は今までの経験を生かして医療系ライターとして活動しています。 |