交代勤務のある職場では必ず行われている申し送り。自分の申し送りがこれで良いのか不安で、申し送りが苦手という人もいるはず。
特に先輩看護師への申し送りは緊張しますよね。必要な内容を無駄なく申し送るために、知っておきたいポイントと、すぐ実践できるコツをお伝えします。
申し送りは、次に勤務する看護師が円滑に仕事を進められるようにそれまで勤務していた看護師が行うものです。
患者さんの状態や起きた出来事、次の時間帯で必要となるケアなどについて情報を送り、互いに共有することで継続して安全な看護を提供することができます。
夜勤の間は休んでいる患者さんもいるため、申し送る患者さんの内容もある程度限られてきます。しかし、日勤においてはさまざまな出来事が起こりうるので、たくさんの情報が得られます。
ただ、申し送りを受ける看護師はできるだけ早く業務に取り掛かりたいですし、多すぎる情報は相手も整理できません。そこで、本当に必要な情報を要点をまとめて短時間で伝えることが求められます。
では、実際にどのような内容を申し送るべきなのでしょうか。申し送りに必須の内容を以下にまとめました。
次に業務にあたる看護師はあらかじめ記録を見て情報収集をしていますが、未記録の情報もあるためすべてを把握することはできません。
申し送りの漏れがヒヤリハットや医療事故に繋がる可能性もあるので、次の時間帯での業務に関わってくる内容は最重要と考えて申し送りましょう。
そして、記録済みの内容は確認程度に申し送り、変わりない患者さんは「変わりないです」「特にありません」としてしまうのもポイントです。
内容に無駄がなくきちんと伝わる申し送りをするためにできることは、まだあります。たとえば、業務中に取っていたメモの整理をしておくことも大切です。
書き直すのではなく、伝える情報のみを赤線や赤丸で目立つようにしておきましょう。また、申し送る順番を決めて番号を振っておいたり、まずバイタルの情報は体の上から下にいく順序にするなど、自分で申し送る順序を決めておくのもポイント。
ほかには、周りの看護師がどのように申し送りをしているのか聞いてみるのもいいでしょう。申し送りが上手な先輩から申し送りを受けるチャンスがあったら、先輩看護師が伝えてきた内容のメモを後から見直します。
そして、先輩看護師と同じように申し送ってみるのもおすすめです。
申し送りは、患者さんの状態のほかに次の時間帯の業務に関係するケアを優先して伝えます。内容は簡潔に、結果から話すようにしましょう。
メモをまとめたり申し送る順序を決めたりして伝え漏れのないようにすることが大切です。申し送りが上手な先輩看護師を真似てみるのも良い方法です。
![]() |
misato 消化器・乳腺・甲状腺の病棟勤務を経たのち、育児のため一旦退職。現在は今までの経験を生かして医療系ライターとして活動しています。 |