看護師の給与でも場所によってさまざまですよね。場所や診療科、地域などによってもその差は大きいものです。そのなかでも、どの場所や診療科が年収が高いのか、実際に転職活動を通して調べたなかで、転職時に年収アップしやすい方法も含めて紹介していきます。
看護師が働く場所はさまざまありますが、やはり夜勤がある病院(大学病院や民間の総合病院など)が給与は高い傾向にあります。病院の種類でいえば、最近では重症心身障害者病院や回復期リハ病院などの介護度が高めの病院も給与が高めであると感じます。
また、最近では訪問看護や老人福祉施設などでも夜勤があれば看護師でも病院に近い給与もらえるところも増えてきています。日勤だけの仕事でいったら、企業や看護学校・大学の教員も病院に近い給与もらえるところも多いです。
反対に給与が低めのところは一般的なクリニック(美容や自由診療は除く)やデイサービス、健診センター、学校の保健室や保育園などは病院よりも給与がかなり下がることもあります。
診療科によっては、精神科では危険手当が出たり、救命救急センターでは特殊業務手当が出たりするところもあり、診療科によって多少手当の差はあるかもしれません。なかでも、小児科は使用すり薬剤の量が少ない代わりに、人件費がかかる診療科でもあるため、単科の病院やクリニックなどでは経営がきびしいところもあるようです。そのため、給与は低めのところも見かけます。
しかし、美容系などの自由診療がある診療科(整形外科、レディース・メンズクリニックなど)では、比較的他の診療科よりも給与が高めであることが多いです。最近では会員制のクリニックや健康相談サービス、人間ドッグなどもあり、そうしたところでは、より高いサービススキルを求められることもあり、給与が高めになっています。
まずは、今まで経験していた診療科であると、能力を少し上乗せしてくれるところもあります。面接時に、今までの給与形態を確認されるところもありますが、私個人としては、少し多めに伝えるようにしていることで、その給与より低かったことはありません。他には、関連する資格や実績などがあると、給与交渉のときに売り込みやすいですし、手当てがもらえることもあります。
気を付けなければいけないことは、自分がどんな働き方をしたいのか、今後看護師のキャリアをどうするかが考えられているかということです。そうでないと、現実とのギャップでつぶれてしまうことがあります。目先の給与だけにとらわれず、自分のキャリアとしての考えを忘れないでください。
看護師にとって大変でストレスのたまる仕事、それに見合った給与が欲しいと考える人も多いでしょう。しかし、給与の差は場所や診療科によって傾向が違うことがわかりました。そのなかで、自分のキャリアのことを考えながら、給与のことも平行して考えていけるといいですね。
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ゆみかおる 看護師10年目。小児科、整形外科病棟での経験あり。現在はフリーランスとして、クリニック、健診、ツアーナース、医療系ライターとして活動中。 |