プリセプターだけではなく、先輩看護師が新人看護師へ指導するときに、ジェネレーションギャップを感じることはありませんか?今どきの子は...とはいいたくないけど、実際にあった新人看護師への悩みとその対処法についてまとめました!
朝や帰りのあいさつからはじまり、「ありがとうございます」「すみません」「よろしくお願いします」などの声掛けができず、周りの看護師がイライラする場面があります。看護師の仕事の大半はチームで動いているので、お互いに声掛けが必要であることが多いです。それが、先輩から注意してもなかなか直らない場合には、やる気がないとか、生意気とかいろいろなレッテル貼られてしまうことになりかねません。
「明日〇〇の患者さんみるから〇〇調べてきてね」といっても、事前学習を忘れてしまう、疲れてできないことが何度か続き、全くやる気を感じられなかったり、ステップアップができない状態ということがあります。注意をしても、その言葉があまり響いている感覚はなく、何を考えているのかわからないといった感じです。教える方もなかなか苦労します。
新人看護師の離職率を下げるために、指導方法の認識が変わってきています。よく「新人は怒るとすぐ辞めちゃうから褒めて伸ばす」といわれることがありますが、怒るというのは、怒鳴ったり、感情的になったりすることはしないという意味合いです。しかし、それが注意もしちゃいけないと間違って認識されてしまい、新人看護師が野放し状態になってしまうことがあります。
あいさつなどに関しては、まずは自分がお手本を見せることからはじまります。意外と自分も礼儀が疎かなっていることがあるので、自分を振り返るいい機会になります。それから、あいさつを新人に対して注意する、怒るという行動ではなく、「ここで〇〇と声をかけた方がスムーズにいくよ」などとポジティブな言い回しで伝えると、相手にも受け取ってもらいやすくなります。
よくやってしまいがちなのが、「なんで調べてこなかったの?」と一方的に怒ることです。本人にとっては何かしら理由があるはずなので、その理由をうまく聞き出すことが必要です。もしかしたら勉強の仕方がわからないかもしれない、勉強しなくても平気だと思っているかもしれません。お互いの認識の違いを埋めるためにも、よく話を聞くことが大切です。
基本的には怒鳴ったり感情的になるのは、一番やってはいけないパターンです。最悪の場合パワハラやいじめととらえられてしまうかもしれません。しかし、それ以外でも「なんで〇〇しなかったの?」「次からは一人でできるよね」などの強迫に近いような声掛けも気を付けなければいけません。新人看護師と同じ目線にたって、一緒に解決させる、協力する必要があります。
新人看護師に対する悩みは毎年のように出てきますが、実はどこも同じような悩みを抱えていることがあります。少し見方を変えたり、考え方を変えるだけで、お互いに気持ちが楽になるかもしれません。相手にばかり求めるのではなく、自分自身も新人と一緒に変わっていってほしいです。
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ゆみかおる 看護師10年目。小児科、整形外科病棟での経験あり。現在はフリーランスとして、クリニック、健診、ツアーナース、医療系ライターとして活動中。 |