看護師が多くかかる職業病があることを知っていますか?または、現時点でなにか不調を感じていませんか?今回はその職業病についての悩みにはどんなものがあるか、その対策についてまとめました。
看護師の職業病は腰痛、睡眠障害、燃え尽き症候群です。医療介護職全般にもいえることではありますが、特にシフトで夜勤をする看護師はこの職病を抱えている人が多くいます。
腰痛
看護師で病棟や施設、訪問看護などの場所で働く場合、移動介助などの業務が多くなります。そうした点で、ときには自分よりも身体が大きい人の対応をすることもあります。海外では移動用リフトが完備されていたり、移動介助をメインに行うスタッフが常駐していたりしますが、日本の現場では看護師や介護士などがその業務を並行して行うことが多いです。そのため、多くの看護師が腰痛に悩まされるケースがあります。
睡眠障害
看護師でシフト勤務の場合、2交代や3交代、ときには変則勤務などそれぞれの職場でサイクルが決められていることでしょう。特に夜勤中は十分に仮眠が取れないまま長時間業務を強いられたり、夜勤明けの連続勤務などによって生活パターンが狂ってしまう人もいます。本来寝る時間帯である夜間に眠れなくなってしまったり、朝起きづらくなってしまったりという支障が出てくるなどです。現に、看護師は不眠による睡眠薬の使用率が高いことでも知られています。
腰痛
腰痛予防のためには、普段の業務を見直す必要があります。一人で無理矢理移動介助しないことなどは最低限必要なことであり、それぞれ看護師やスタッフの認識が必要です。また、車いすのスライディングボードなど介助道具を使用することで、移動負担を軽減させることでもかなり負担が違います。
睡眠障害
睡眠薬に頼るだけではなく、睡眠の質を高めることも考えなくてはいけません。たとえば、仮眠の時間は睡眠サイクルに沿って2時間程度がいいことや、サーカディアンリズムに沿って昼のピーク以外で睡眠をとるようにすることなどです。また、夜勤がない職場はたくさんあるので、そうしたところへの転職なども今後検討していく必要があります。
看護師の職業病はさまざまありますが、「看護師だから仕方ない」と諦めてはいけません。自分の身体は自分で調整していくことが必要です。自分の身体に合った働き方を考えていきましょう!
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ゆみかおる 看護師10年目。小児科、整形外科病棟での経験あり。現在はフリーランスとして、クリニック、健診、ツアーナース、医療系ライターとして活動中。 |