パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)での働き方を知っていますか?最近ではPNSを導入している総合病院も増えてきました。実際に採用しているところの働き方について、メリットデメリット紹介いきます。
パートナーシップ・ナーシング・システム(以下:PNS)とは、2009年に福井大学病院が独自に開発した看護方式です。看護師一人で複数人の患者さんを担当していたのに対して、二人の看護師がペアとなり、複数の患者さんをみるというものです。最近では都内でも大学病院や総合病院で採用されているところも増えてきています。
このPNSがスタートして10年近く経つわけですが、実際に働いたことのある人からはさまざまな声が聴かれています。それぞれのメリット、デメリットについてまとめました。
新人やブランクありの看護師など、知識やスキルに差がある看護師でも先輩とペアを組み、お互いに足りない部分を補いながら業務を行うことができます。なにかわからないことがあれば相談でき、自身のない手技も一緒に確認しながら行える場面が多いため安心です。
看護師は薬剤のダブルチェック、患者さんの移乗動作などで看護師二人で行う業務も多くあります。そのときに、ペアで動いていると人を探しに行く手間も省けることも大きいです。
年間パートナーとして、ペアを組んでいることが多いですが、誰でもペアの相手と相性がいいかは違ってきます。なかには、あまり合わずにストレスを感じてしまい、仕事ばかり押し付けられてしまう若手看護師の話もあるようで、うまく機能しないこともあるようです。
また、いままで7~8人の受け持ちだったのに対して、PNSとなると倍の人数を二人でみることになります。さらに患者さんにとって看護師二人が担当となるので、一対一の密なコミュニケーションがとりにくい点も挙げられます。
まずは看護師全員がPNSの目的、役割を理解するところから始まります。PNS以外にも固定チーム、機能別などの看護方式を採用しているところでは、その他の組み合わせとの兼ね合いもあると思いますが、認識を同じくすることが大切です。
PNSを採用しているところはこれから増えてくると思いますが、自分自身が職場を選ぶ時に、どの看護方式を採用しているかは重要になってきます。PNSのメリット、デメリットを理解した上で自分に合う看護方式で働きましょう!
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ゆみかおる 看護師10年目。小児科、整形外科病棟での経験あり。現在はフリーランスとして、クリニック、健診、ツアーナース、医療系ライターとして活動中。 |