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ゆこさん(30代前半/福岡県/薬剤師歴2年6ヵ月) 妊娠期間中も産休に入るまで勤務を続け、産休・育休を取得。現在は育休中。 |
医師や関係業者等、様々な職種の人々と深く関わり、社会人として成長できる点に魅力を感じました。
最も大きな理由は「国際結婚」です。日本に住むのか、外国に住むのか。いずれにしても大きな生活の変化が予想される状況になりました。
そこで会社に属するのではなく、薬剤師として経験を積むことで、どこでも働けるようにしておこうと思いました。ライフスタイルの変化を乗り越える準備をしようと思ったのです。
退職の一年前くらいに薬剤師専門の転職サイトに登録しました。登録するとすぐにコンサルタントの方から連絡があり、30分ほど電話で面談をしました。 最初の面談は、MRから薬剤師への転職における市場環境について教えてもらった感じです。
数ヶ月後、転職の意向を固め、改めてコンサルタントへ相談したところ、すぐに希望条件に合う薬局を紹介してくれました。最初に5件ほど、その後も定期的に新しい候補先の紹介がありました。
実際に面接を受けに行ったのは2社でした。 正直なところ、MRは給与が高かったので、その当時の年収からマイナス100万以内の給与を提示してくれた会社を受けに行きました。
最終的には、現場の薬剤師の方が教育担当者としてマンツーマンで指導してくれるという薬局に決めました。MRからの転職で薬剤師未経験でしたので、不安を解消してくれる環境が決め手になりました。
転職期間は、最初の相談等の情報収集していた期間を含めると約1年、具体的に行動を始めてから転職先が決まるまでの期間は3ヶ月でした。
転職の目的は「どの調剤薬局でも働ける薬剤師になること」でしたので、この点はほぼ叶えられました。勤務先は、様々な医療機関の処方箋を応需していましたし、OTCも扱っていましたので、広く浅くではありますが、調剤薬局の基本業務は身につけることができました。
また、MRから調剤薬局に転職することで、精神的にも身体的にも楽になりました。 MR時代は常に携帯とメールのチェックが必須で、休日も完全にオフになれることがありませんでした。携帯を気にしなくて済むのは海外旅行に行ったときくらい(笑)
その点、薬剤師は薬局を離れれば業務は終了ですので、ワークライフバランスはかなり改善されたと思います。
一方、仕事の充実度という点では、調剤薬局は少し物足りませんでした。忙しい薬局でしたので毎日の時間はあっという間だったのですが、日常業務に追われるのみになってしまっていました。
成績がはっきり現れるMRの仕事に比べ、成果が見えにくいことが、物足りなさを感じさせていたのかもしれません。
薬剤師専門の派遣会社に登録しました。派遣会社は2社に登録しましたが、どちらからもすぐに案件の紹介がありました。登録してから派遣先が決まるまでの期間は1ヶ月程度でした。
派遣先は、自宅から近く時給が高いところを希望条件にして探しました。実際に勤務した派遣先は、総合病院の門前薬局でしたが、最初に勤務した薬局で様々な診療科の処方箋を見ていましたので、スムーズに仕事に慣れることができました。
ただ、この薬局は新たに正社員の採用が決まったという理由で3ヶ月目に契約終了となりました。その後、派遣会社に最初と同じ条件で派遣先を探してもらい、調剤薬局併設のドラッグストアに勤務しました。
ドラッグストアは、OTCの相談・提案も積極的に行える楽しさがありました。扱っているOTCの品揃えも良いので、実際に商品を見てもらいながら患者様とお話ができるのが良かったです。
一方、ドラッグストアならではの仕事としては、ポイントカードの扱いがありました。ポイントの利用方法について患者様から尋ねられても答えられないことが多々あり、他のスタッフの方に助けてもらっていました。
派遣として勤務して良かったのは、残業がほとんどないことです。周りの方も気を使ってくれ、定時に上がらせてもらえる雰囲気でした。
悪い点は、どんなにその職場を気に入っても継続できないことがあることです。私が最初に行った薬局は人間関係が非常に良く、とても居心地の良いところだったのですが、薬局本部の意向で契約終了となってしまいました。
私は、薬剤師はもっと様々な職場を経験するべきだと思います。一つの薬局だけで得られる知識・経験には限界があります。
薬剤師のスキルアップをしたいと考えた時、転職も選択肢の一つに加えてみてください。新たな環境は必ずプラスになります。
今は、薬剤師が職場を選べるありがたい状況です。今のうちに高いスキルを身につけ、どこでも必要とされる経験豊富で魅力的な薬剤師になっておきましょう。
今後はライターとして、今まで得た知識や経験を情報発信していきたいと考えています。転職歴はもちろん、国際結婚、海外移住、・・・と、ちょっと人とは違う経験をしてきたので、それを活かして誰かの役に立てるイイモノを発信し続けていきたいです。「フリーランス薬剤師」の働き方を模索していくつもりです。
ゆこさん、どうも有難うございました!