![]() |
きんしろうさん(30代/東京都/薬剤師歴1年半) |
内資系メーカーの上司が女性MRに対しての偏見が強く、1年先に入った女性の先輩が病気になってしまい辞めたことが大きなきっかけになりました。
うつ病をはじめとする精神疾患に興味を持っていたところ、外資系メーカーでちょうどその分野のMRを募集していたので応募しました。また、その会社が女性MRが働きやすいという評判を他のMRから聞いてそちらで働くことを決めました。
内資系メーカーはのんびりしていたように思います。あまり成果に対しても追及されず、性別や勤続年数が重視されていたように思います。福利厚生はとても良かったです。
外資系メーカーは人の出入りが激しかったです。成果についての追及が厳しい時もありました。その代わり、経費やハラスメントなどに関してコンプライアンスがしっかりしていた印象が強いです。
結果を出せば、性別に関係なく意見を聞いてもらえる風土がありました。製品は同じ製品をずっと売っていくというより、ライセンス契約で扱うものが変わるので、内資系のように製品に愛着を持ってという感じではなかったです。また、本社の方針で現場にそぐわない内容が下りてくることもありました。
結果を出せば、休みなどは周りに遠慮することなく内資系よりしっかり取ることができました。
外資系メーカーへ転職した際に、1つ自分の目標として3年以内になにか賞を取るというのをもっており、ちょうど3年目の時に賞がとれました。
次に何を目標をするか考えた時に、ずっと営業ができるのか悩みました。営業の仕事は経験の積み重ねというより、単年ごとの成果が重視され、年齢が上がった時に同じ調子で結果を出し続けられるか不安になりました。
また、同じ時期に入った方で、産休・育休後復帰された方もいましたが、とても両立できているようには見えず、ライフイベントが起きた時は続けられないと思いました。
仕事自体は好きだったのですが、体力が落ちたり、結婚・出産が起こった時や5年後、10年後に自分はどんな風に働いるのか、というのを想像できなかったのが大きな理由です。
クライアントとゴールを共有し、そのために調べ物をしたり提案するという仕事内容が好きだったので、そういった内容で経験の積み重ねが自身の財産になっていく仕事を考え、法律系の資格を目指しながら、まずは資格のあった薬剤師に転職しました。
勉強もしたかったので、残業や当直の少ないところと考え院内薬局にしました。
役立った点としては、外資系では中途だったので、誰かが付きっきりで教えてくれることはありませんので、自分で調べて分からなければ遠慮せずに周りに聞くという経験はとても活きたように思います。
特に研修はありませんでしたが、薬剤数も少なかったので見よう見真似で半年くらいで大体のことはできるようになりました。
役立ったスキルとしてはパソコンが問題なく使えることと、人と話すときに緊張しなかったことくらいだと思います。
苦労した点は、一日の仕事量をみんなで分けるのでやりがいがあまり感じられず、モチベーションの維持が難しかったことです。また、休みを取る際に既婚・子持ちの方が優先されるという暗黙のルールがあり、必要な時に休めないのが辛かったです。
狭いところにいるので、お互いの干渉もあり仕事と関係のないトラブルがよく起きていてストレスになりました。横並びでいたいという意識が強く、薬剤師会の研修参加もしづらい環境でした。
MRの時は仕事の内容チームで共有して、急に対応しなければならない時や協力が必要な時にお願いできるようにしていたのに対し、薬局は一人が抱え込んで内容を共有されないなど、仕事への考え方も違い苦労しました。
薬剤師で働くようになってから、原因不明の熱を月1回出すようになったり、咳が止まらなくなったりと体調を崩したのがきっかけです。
また、同僚の同年代の方が原因不明の意識消失を度々起こしたり、次々と人が辞めて入って1年ほどで総入れ替えになってしまったこと、薬局自体が閉鎖するなどの話がでていたこともあり、先行き不安定で長く働けないと思いました。
通っていた資格の学校も、休みを必要な時に取れないので通えなくなってしまい、そのことも続けていくのは難しいと思うようになりました。咳の原因が分からなかったので、アレルギーの可能性も考慮して企業への転職にしました。
化粧品会社は小さな会社だったので、自分で調べて聞くという能動的な仕事のスタイルは役に立ったと思います。海外の企業と英語のメールのやりとりがあったのですが、MRの時に文献を読むなどしていて英語に対して苦手意識がなかったのもよかったと思います。
苦労した点は、就業規則が誤字脱字だらけで問い合わせるとその都度答えが違うなど会社として体制がしっかりしていなった点です。コンプライアンスなどについてもMR時代と比べると認識がかなり甘く、法律に関わる仕事だったので不安になりました。
女性が多い職場の個人的な偏見かもしれませんが、業務と関係のない言語化されない要求を察して欲しいというのが多く、思い通りにならないと感情的な行動に出る方が多くどう対応したらよいか悩みました。
MRでは顧客や同僚に対してコミュニケーションの際、論理的に順序立てること、あいまいな意図はしっかり確認をとることに気を付けていたので、意思疎通の取り方が違い苦労しました。
転職はすべて転職エージェントを使って転職しました。会社の大小にかかわらず、エージェント個人の能力や相性が大きいと感じたので、いくつか登録して、比較的エージェントと合いそうだなというところを転職活動の中心に使いました。エージェント任せにせず、気になった求人は自分で問い合わせました。
薬剤師に転職する際は、友人の病院を見学させて頂いたりしました。自治体のHPや広報にも時々公立病院の求人が掲載されたりするので、応募資格があるときはチェックしていました。
今後は英語の上達と法律系の資格取得をしていきたいと思います。今までの経験から、英語ができたほうが情報入手の面など仕事に有利だと感じたからです。
薬事での海外企業とのやり取りは難しい時もありましたが、やりがいを感じることもできました。また、他の資格にもチャレンジして様々な業界や立場の人と関わることで、自分の視野やスキルを広げたいと考えております。
子育てとの両立は未知数ですが、自分の業務範囲やノルマが決まっている仕事を探して周りに必要以上に迷惑をかけずに働きたいと考えております。
きんしろうさん、どうも有難うございました!