産後復帰後はなかなかフルタイムで働くことは難しいですよね。短時間勤務などでフルタイムで働かない場合は、扶養の範囲内で働いた方がお得になることがあります。
ただ、これは薬剤師にも当てはまるのでしょうか。扶養に関する基礎知識とともに、薬剤師は扶養についてどのように考えるべきか確認してみましょう。
そもそも、扶養の範囲内で働くと何がお得なのでしょうか。その理由は、夫の所得税が軽減され、妻の年金や健康保険料の免除が受けられるからなのです。
すなわち、扶養の範囲内で働くと税金と社会保険料が少なくなり、結果的に世帯の手取り金額が増えるケースが多いということ。ですから、扶養の範囲内で働きたいと考える人がたくさんいるのですね。
一般的に主婦のパート収入は、扶養の範囲内で働くと得することが多いといわれています。産後復職するときにフルタイムではなく、負担の少ない範囲で働きたいと考える場合は、扶養についてぜひチェックしておきましょう。
扶養の範囲内で働く場合、年収によって段階的に枠組みが設けられ、受けられるメリットの内容が変わってきます。
「◯万円の壁」とは、その枠組みの目安のこと。たとえば「103万円の壁」を超えなければ、夫の所得税は配偶者控除により軽減され、さらに妻の社会保険料も免除されます。
さらに、「130万円の壁」を超えなければ、妻の社会保険料の免除は受けられませんが、夫の所得税は配偶者特別控除によって軽減されます。
どの「壁」を目安にしたらお得になるのかは、人それぞれ。妻の年収だけでなく、夫の年収にも影響を受けるので、扶養内で働く恩恵を受けたい場合は必ず自分で計算してみましょう。
扶養による損得を考えるなら、年収に注目しましょう。注意したいのは、年収が130〜150万円の場合です。なぜなら、年収がこの範囲に入ると、かえって手取り金額が少なくなってしまう可能性があるからです。一方、150万円を超える年収であれば、世帯の手取り金額が下がることはほとんどないといわれています。
では、薬剤師の場合はどうでしょうか。薬剤師の時給は高く、時給を2000円とした場合、週16時間以上働けば年収150万円を超えてしまいます。そのため、薬剤師の場合は扶養を外れて働く方が良いケースがほとんどです。
薬剤師の場合は、フルタイムで働けなくても扶養から外れた方が得なケースがほとんどです。とはいえ、損得の判断は夫の年収などの個々の事情にも影響を受けるので、復職する場合は実際に計算してみることをオススメします。
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ゆゆまま 産休・育休経験済みのママ薬剤師。0歳児のお世話に奮闘中。現在は育児の合間にライターをしています。 |