仕事が充実しているとプライベートも充実してきます。「自分はこの仕事に向いているのか」という疑問があれば、キャリアカウンセリング(キャリアコンサルティングとも呼ばれる)を受けることをおすすめします。ここではキャリアカウンセリングを受けたい、相談したいという人が知っておくべきポイントを解説していきます。
キャリアカウンセリングを一言で説明するなら、相談をした人が自分自身について深く考えられるようにサポートをすることです。
キャリアカウンセリングを一言で説明するのであれば、「相談者が自分自身について深く考えられるようにサポートをすること」です。
自分のことは自分が一番よく知っていると考えてしまいがちですが、他者から自分についての第三者目線の意見を聞き、自分の新たな一面を発見した、という経験は誰しもあるのではないでしょうか。
相談者が自分自身について考える手助けをし、今の職場・仕事での課題やそれまでの経験、未来像について掘り下げていく中で、自分がどうしたいのか、自分の強みはどこにあるかの理解が進んで、時には今まで考えもつかなかった道が開けてくることもあります。そして、現在の職場で気持ちを新たに取り組んでいく場合や、結果として転職という意思決定に進む場合もあります。
また、カウンセリングと聞くと1対1で行うものをイメージしがちだと思われますが、数名のグループでカウンセリングを行う、大学の講義のようにカウンセラー1人が大勢を相手にカウンセリングをする、というように様々なスタイルがあります。各スタイルによって得られる効果や内容も様々です。
公共職業安定所(ハローワーク)ではキャリアカウンセリングのサービスを受けることが出来るケースがありますし、人材サービス企業のコーディネーターが資格保有者であるケースもあります。また、高校や大学の進路指導の一人としてキャリアカウンセラーがいるという場合もありますし、企業の相談室に配備されているという所もあります。そして、フリーランスのキャリアカウンセラーもいるので、自分が相談をしたいと思えば気軽にカウンセリングを受ける機会を作ることが可能です。
キャリアカウンセリングを受ける時期で多いのは、転職をする時、異動になった時などです。これまでの自分の仕事が大きく変わる、変えようと思っている時にキャリアカウンセリングを利用すると、新しい職場になった時に役立ちます。
また、キャリアカウンセリングは転職をする時にのみ受けるというものではなく、仕事や自分の生き方に悩んだり迷った時に気軽に相談することが可能です。
キャリアカウンセリングを受けると、自分自身で仕事について考えるきっかけになります。自分で考える力は、いまとても必要とされているもので、特に日本人は自分で考えてその考えを述べるのが苦手だとされています。
その理由として、昔は名門大学を出て大企業に就職できれば、定年までは安泰だという考え方が当たり前だったからです。仕事においても上から言われたことをこなしていれば良いという風潮があり、自分の頭で考えることはあまり必要がないと考えられていました。
しかし、ここ最近ではグローバル化やAIの発展によって働き手に求められる能力が変わってきており、自分の頭で考えて仕事をすることが不可欠となってきました。「自分は何が出来て、何を求められているのか」を自ら考えなければならない時代になり、キャリアカウンセリングが注目されてきたのです。
キャリアカウンセリングのメリットとしては、仕事やキャリアについてヒントやアドバイスがもらえるだけではなく、その結果として自分の生き方を深く考えられるようになるきっかけにもなります。生きることは仕事をすることと言っても過言ではありません。
仕事が上手く行っている人は、プライベートでも楽しんでいる方が多いのです。また、女性には出産や育児がありますので、仕事と育児をどう両立させていくか等の相談も、キャリアカウンセリングをすると良いやり方が見つかる場合もあります。
相談者がキャリアカウンセラーに自分自身の事を言葉にして相談していき、カウンセラーがそれを整理して応えていく、そうしているうちにだんだんと仕事についての問題点や自分が求めているものが明確になっていき、考え方がまとまり、ゴチャゴチャしていた心が片づけられていくのです。
自分の考えがハッキリとすれば、転職するにしても今の仕事を続けるにしても、何も分からない時よりかは良い結果となるのではないでしょうか。
働いていると、様々な問題点が出てきます。自分の仕事に関する考え方や、疑問点はもちろんですが、パワハラ、セクハラ、最近ではマタハラと言う職場内でのハラスメントも問題となっています。
このような問題を一人で抱え込んでしまうのではなく、キャリアカウンセリングを通して良い解決策を見出す事こそが人生を充実させるカギとなるのです。
キャリアカウンセリングを受ける際に注意が必要なポイントを紹介します。
特に注意しなければならないのは、とにかく転職案件を紹介するカウンセラーです。このようなカウンセラーにはノルマがあり、それを達成するために、とにかく転職先の話ばかりしてきます。
良心的なカウンセラーは、相談者に寄り添ってカウンセリングを展開し、その上で必要であれば相談者に合った転職先の候補を提案してくれますが、ノルマばかり気にしているカウンセラーの中には機械的に案件を紹介してくる人もいます。
カウンセリングを受ける中で違和感を感じたら、カウンセラーが上記のような姿勢ではないか確認してみましょう。相手の対応をしっかりと見て判断することが必要です。
ここからは、実際にキャリアカウンセリングを受ける場合の一般的な流れについて見ていきましょう。
大きく分けてカウンセリングの面談は3回行われます。
まず1回目の面談では、自分自身について深く理解することから始まります。どんなことが幸せと思うのか、将来の夢などから、興味関心のあること、仕事に関すること等を事前にシートに書き込んで面談の時に持って行き、それを見ながらキャリアカウンセリングを進めていきます。
この時に、自分自身を文章に書き表すことで自分自身を深く考えるきっかけにもなります。また、今まで考えなかったことも考えるようになり、自己理解への第一歩となります。この時に次の面談までに本当に興味や関心のある仕事について、自分に対する理解をもっと深く掘り下げて考えるように宿題が出る場合があります。
2回目は、主に仕事に対する理解について考えます。前回の宿題を踏まえながら、具体的に職種や業種を選択していきます。この時にも宿題が出る場合があるので、キャリアを選んで自分の考えをまとめておく能力を高めるためにはどうしたらいいかを調べておきます。
そして、最後の3回目の時は、前回の時に出された宿題をまとめて、自分の能力に合った仕事は何であるのか等を話し合います。この3回の面談が終了すると、本当に自分はどんな仕事を望んでいるのか、どんな仕事が向いているのかがハッキリと見えてくるので、具体的な行動に移す事ができるのです。
しかし、3回の面談ではいまひとつ今後の仕事がよく定まらなかった、という方の為にフォロー面談を実施する事もあります。3回の面談では不十分だと感じた場合はその後のアフターフォローも受けるようにしましょう。
それぞれの面談の前には宿題のように自分の考えについてまとめて、仕事について調べるという作業をしなくてはなりません。上記にも述べた通り、キャリアカウンセリングとは自分自身と向き合い、考えてみる機会をサポートすることになるので、この宿題の作業をしっかりとしておくことで、実際に面談の際も話をスムーズに進めることができます。
キャリアカウンセリングを受けたい、興味が有るという方は、今の仕事や働き方に何らかの疑問をお持ちなのではないでしょうか。そんな疑問や不安を打ち消して、自分らしく生き生きと生活するためには、キャリアカウンセラーに相談することが大いに助けとなります。
ただ話を聞いて、アドバイスをもらうだけではなく、自分自身で考えることの手助けをしてくれるのがキャリアカウンセリングです。カウンセリングを受けるメリットは多くあるので、就職、転職の際には利用しておくとより満足のいく結果を実現しやすくなります。必要性を感じることがあれば、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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