結婚、出産による転職や復帰にも薬剤師免許は大いに役立ちますよね。しかし、今まで研究職やMRでバリバリ仕事をしてきたけれど病院・薬局でもきちんと働けるのだろうか?と心配な方も多いのではないでしょうか?今回は病院・薬局勤務に必要な手技や知識について考えてみましょう。
「薬剤師」とはいっても、医療現場で勤務したことがなければ調剤や処方に関する知識に自信が持てない方も多いですよね。特に4年制薬学部を卒業し、他の職種で仕事をしてきた方にとっては全く未知の世界かもしれません。
薬剤師にも様々な職種がありますが、大きく「病院・薬局」と「その他」に分けるとすれば、最も大きな違いは調剤があるかないかでしょう。つまり、病院・薬局経験ナシ薬剤師は調剤に関する手技と知識が新たに必要ということになります。
もちろんこれ以外にもたくさんの違いがありますが、どの設備でも共通な最低限の業務といえばやはり、調剤。一連の流れはもちろん、ある程度の知識を抑えておくことは必須です。
調剤手技以外の知識といえば、関係法規や医療保険に関することも勉強しなおす必要があります。転職前に関係省庁や法律関係の仕事に就いていた場合でなければ、なかなか最新の動向はチェックできていないですよね。
薬学関係法規や保険制度、特に調剤報酬については大きく改訂されています。例えば数年前まで「かかりつけ薬局」や「かかりつけ薬剤師」は一部の施設で行われているだけでしたが、最近ではこの制度に基づいて活動を行う薬局も増えてきました。ですので、記憶とどこが変わっているかを必ず確認しておきましょう。
転職や復帰をするにも、たくさんのことが必要でどうしたらいいか分からない、と迷ってしまいますよね。そんなときにおすすめなのが調剤実技研修。
大手チェーン薬局が独自に調剤手技や知識を数日間で学べるプログラムを行っています。費用は数万円かかりますが、その薬局に勤務していなくても薬剤師であれば誰でも申し込めるのは大きなメリットですよね。
もちろん中途採用者を対象にしっかりと研修を行っている会社も多いですので、こうした会社を選択するのも良いですが、パートとして勤務したい場合などにはプログラムへの参加が適しているのではないでしょうか?実際の道具を用いて行うので確かな技術と自信がつきますよ。
これまでと全く違う職種への転職は何かと不安が多いものですよね。あやふやな手技と知識では自信も持てませんし、なにより患者さんに危険が及んでしまいます。
とはいえ知識は自力で学ぶこともできますが、手技はなかなか難しいところ。そんなときには調剤研修プログラムなどに参加してみてはいかがですか?
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ちゃちゃ 薬剤師。大学で研究をしながら週末はドラッグストアで勤務。見聞を広めるため医療系ライターとしても活動中。 |