結婚や出産。昔に比べて女性の勤労に理解されてきたとはいえ、実際問題なかなか両立が難しいこともありますよね。キャリアをあきらめずに育児をするには会社の協力、つまり福利厚生が必須です。そんなママ薬剤師が注目すべき福利厚生について考えてみましょう。
育児に伴う福利厚生の代表的なものが時短勤務。出勤や退勤時間をずらして2時間程度短く働くことができる制度です。改正育児・介護休業法によってこの制度を設けなければならない企業も増えましたし、企業独自に適用範囲を広げている場合もあります。
注目のポイントは何歳の子どもまで適用になるか。法の下では3歳未満となっていますが、企業によって小学校入学までや卒業までなどといった幅がありますのできちんとチェックしておきたいですね。
家庭をもち、育児をしながらの勤務というと転勤も心配になります。転居を伴わない転勤であればまだ対応できますが、もしも遠く離れた場所に異動する可能性があれば転職や退職も視野に。
旦那さんの仕事の関係もありますし、できれば近いほうが良いですよね。そんな時に活用したいのが勤務地限定の福利厚生。内容は企業ごとで大きく変わりますが、「居住地から最も近い店舗限定で勤務できる」といった安心の制度もあるんです。
2~3駅の間で複数の店舗がある大手薬局チェーンはメリットもありますが、小さな子どもがいる中で生活を変えるのは難しいですよね。たくさんの企業がエリア限定なども取り入れていますのでチェックしてみてください。
福利厚生はよく見せるのが基本ですから、本当に良い事か見極めるのが大切ですよね。例えば産休。多くの会社が産前6週間、産後8週間の休暇を挙げています。
その取得率を大々的にアピールしている場合も。しかしそれで福利厚生が充実していると考えるのはまだ早いかも。産前は本人の請求ですが、産後8週間は労働基準法で休ませなければならないと決まっています。
つまり、産後8週間の休暇は必然的に100%になるはずですので、取得率をどう計算しているかもポイントになるのです。薬局業界では特に、薬剤師の人数確保が課題ですから他職種に比べて福利厚生は充実している傾向にありますが、安易に数字だけで判断しないようにしてくださいね。
時短勤務や勤務地限定、産休・育休、ここに挙げたもの意外にも子育てに関する福利厚生はたくさんの種類があります。
現在勤務している会社ではどのような適用が受けられるのか早めにチェックし、充実した毎日を送れるかを考えてみましょう。もし、今のままでは辛そうであれば福利厚生の良い転職も視野に入れてくださいね。
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ちゃちゃ 薬剤師。大学で研究をしながら週末はドラッグストアで勤務。見聞を広めるため医療系ライターとしても活動中。 |