転職を成功させるためには、上手に面接を乗り切る必要があります。面接で好印象を与えることができなければ、せっかくの転職もうまくいかないことがあります。今回は、薬剤師が希望の職場へスムーズに転職するために知っておきたい、面接で役立つ5つのポイントをお伝えしていきます。
面接では、履歴書の内容もしっかりとみられています。氏名や生年月日など基本的な事項の記入はスムーズにできるものですが、薬剤師の方が特に慎重に考えて記入したいのは「志望の動機」です。志望動機は、履歴書のなかで最重要といえる項目でしょう。
志望動機を書く際は、面接を受ける病院・調剤薬局等のホームページをチェックしておき、取り組みや経営方針などを把握しておくことをおすすめします。自分が薬剤師として築いてきたキャリアや強みが、求められている人材とマッチしていることをPRしましょう。
また、履歴書はパソコンで書いて印刷する方もいますが、手書きのほうがその方の人柄が出るので好まれる傾向にあります。もちろん文字は綺麗に整っているほうが良いですが、それよりも「丁寧に書かれているか」が大切になります。乱雑に書いた履歴書は印象が悪くなるので、じっくり時間をかけて丁寧に仕上げていきましょう。
薬剤師の面接でも、一般的な就職活動で着るようなリクルートスーツを着る方もいます。転職で中途採用を狙う場合は、逆効果となることもあります。年齢によっては初々しいリクルートスーツを着ていると違和感が生じることもあるでしょう。また、自分の薬剤師としてのキャリアをPRしたくても、新卒のようなスーツでは「仕事ができる」という印象が失われてしまう可能性があるのです。
薬剤師の方が転職する際には、できれば上下揃ったスーツを着ることがおすすめです。面接で着用するスーツは、リクルートスーツではなくても構いませんが、上下セットのスーツを着ることが無難です。女性の場合は上下の服が必ずしもセットでなくても良いですが、ジャケットを羽織っておくと失敗しないでしょう。
また、女性の場合は服装以外にも注意しておきたい点がいくつかあるので、次の事項を確認しておきましょう。
どんなに服装がばっちりでも、メイクや髪型などによって印象が悪くなる可能性もあります。初対面でその人のことがよくわからない状況では、見た目から受ける影響は大きいのです。面接時には細部まで見られているという意識を持ち、爽やかさ・真剣さをアピールできるように心がけましょう。常勤・非常勤を問わず、面接という場にふさわしい服装になるようにしてください。
面接では定番の質問があるので、こうした質問にはスムーズに答えられるように準備しておく必要があります。
このような質問はよくあるものなので、あらかじめ回答を準備しておくことをおすすめします。転職時の面接では、「退職理由」など答えにくい質問が含まれてきます。そんなとき上手に乗り切るテクニックとしては、「ポジティブな言葉への置き換え」がおすすめです。
実際の退職理由が「人間関係のトラブル」などネガティブなものであったとしても、「薬剤師としてのキャリアアップのため」といった前向きな理由を述べることで好印象になります。基本的には包み隠さず話したほうが良いですが、「また同じ理由で退職されるのでは?」という疑念が生じるような内容は避けることがベターです。
また、短所についても述べにくいことがありますが、「ない」と言ってしまうと自己理解ができていない人材とみなされてしまいます。こちらもポジティブな言葉での表現を意識してみてください。
たとえば、「せっかちな性格ではありますが、手順を書いたチェックシートを作成し、一つずつ確認しながらミスがないように作業しています」といったように、印象が良くなるような表現が重要になります。後味が良くなるような表現を心がけ、転職を成功させましょう。
薬剤師という仕事柄、病院・ドラッグストア・調剤薬局などの形式を問わず、患者さんやお客さんと接する機会は少なくありません。したがって、転職時の面接ではコミュニケーションスキルも見られていると思って良いでしょう。
面接で横柄な態度をとると、患者さん・お客さんにもそのような態度で接するものと考えられてしまいます。キャリアが十分でも、態度で転職に失敗する可能性もあるのです。丁寧な敬語を使うことは最低限のマナーとして意識しておきたいところです。
また、面接では自分の考えを伝えようとするあまり、自分の話が長くなってしまうことがあります。応答する内容は端的にまとめ、「言葉のキャッチボール」がしっかりできるように意識してみてください。
薬剤師向けの転職サイトのなかには、コンサルタントが面接に同行するサービスを展開しているところも少なくありません。一般的に転職サイトというと、希望条件などを聞いて、それにマッチする求人を紹介します。薬剤師向けの転職支援では、事前の条件交渉・面接当日の同行までをフォローしてくれる会社もあるのです。
自分では面接で聞きにくいことも、転職支援のプロであるコンサルタントが代わりに確認してくれますし、面接をスムーズに進行させることができます。薬剤師向けの転職サイトは、求職者が負担する費用がないことが多いので、このサービスを利用しない手はありません。
薬剤師が面接を成功させるためには、履歴書の書き方から服装まで、細かく気を配る必要があります。好印象を与えて採用を勝ち取るためにも、今回ご紹介した点に留意してみてください。また、転職サイトは無料で利用できるにもかかわらず、面接への同行・条件交渉など手厚いサービスを行ってくれることが多いです。こちらも積極的に利用してみましょう。