移動の合間に利用出来る駅ナカのサービスは非常に便利ですよね。通勤場所としても利便性が高く、人気の職場でもあります。そんな駅ナカですが、近年では処方せんを受け付ける薬局も徐々に増えてきました。今回は気になる駅ナカ調剤薬局の業務についてみていきましょう。
駅ナカの調剤薬局は、2017年国内で始めてオープンしたJR千葉駅の駅ナカ医療モールなどごく一部を除けば、完全な面薬局。街中の面薬局と比べても、各方面から訪れる人が利用するため取扱う処方せん発行元の医療機関数は豊富です。
また利用者は通勤通学者が多く、経営戦略的にも朝の出勤・通学時に処方せんを提出し、帰宅途中に薬を受け取るというスタイルをターゲットにしています。そのため、通常店舗の顧客の多くを占める高齢者などは比較的少ないと言えるでしょう。
JR西日本グループと提携するクオール薬局の駅ナカ店舗では顧客の70%が女性というデータも出ています。
駅ナカの調剤店舗はまだそれほど普及していないため、比較的大きな駅から設置されています。したがって駅の利用者自体も多く、処方せん枚数の伸び代も大きいのですが、一般に認識されるまでは同地域の面薬局よりも少なくなるようです。
しかし「駅ナカの薬局で処方せんを受付けていること」が駅利用者に認識されはじめると爆発的に処方せん枚数が増えることも。やはり利便性の高さでは群を抜いていますので、今後全国的に駅ナカ調剤薬局が普及することで、より処方せん受付枚数も増加していくでしょう。
現在のところ、駅ナカ調剤薬局はOTCも併設している店舗が多いようです。したがってOTC薬の案内や雑貨の販売も大切な業務のうち。取扱う商品も小容量であったり、急場しのぎのものが多いなど駅ナカならではの特徴があります。
また、朝の通勤時間などでは急いでいるお客様ばかりのため、素早く適切な対応が求められるでしょう。さらに販売件数は多く、業務も多忙ですが、街中のドラッグストアなどと比べると一人あたりの購入品目数は少ないようですね。
店舗面積が小さく、通路も狭いことが多いため、こうした環境が苦手な方にはあまりおすすめは出来ない職場でしょう。
職場を選ぶ上で通勤の便は重要なポイントですよね。毎日通うことを考えるとやはり行きやすい場所に越したことはありません。もし絶対に車通勤が良いなどのこだわりがなければ駅ナカ店舗はとてもおすすめです。業務内容も街中の調剤薬局とはひと味違うので1度考えてみてはいかがですか?
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ちゃちゃ 薬剤師。大学で研究をしながら週末はドラッグストアで勤務。見聞を広めるため医療系ライターとしても活動中。 |